将来計画及び運営方針 303
5.将来計画及び運営方針
平成16年4月の法人化により,分子科学研究所は「自然科学研究機構」の一員としての新たなスタートを切ったが, この新組織が落ち着くにはまだ暫くの時間が掛かりそうである。基礎学術に関する環境には依然厳しいものがあり,新 しい学術研究パラダイムの構築を目指して更なる努力を重ねなければならない。創設以来30周年を迎える分子科学研 究所も,機構内外との連携を深めつつ,「分子科学」の一層の飛躍を図って行く必要がある。分子科学研究所の4月以 降の管理運営体制,組織,将来の活動計画などに関する概略を以下に述べる。
管理運営面では,前号で述べた通りの新しい体制(運営顧問,研究総主幹,研究連携委員,安全衛生管理室等々の 設置)を平成16年4月から実施している。平成17年4月からは,更に,技術課組織を専門毎に7班に再編する計画で ある。
平成16年度新規にスタートした「分子科学国際共同研究」事業は,臨機応変な対応が出来ることもあり,有効,有 益に実行されている。今後は,更に,アジア諸国との共同研究体制の拡充を進める予定である。
前章で述べた通りの研究施設の評価と平成17年度概算要求の結果を踏まえて,それぞれの施設,及び,研究体制の 将来計画が練られている。先ず,17年度概算要求で認められた理研との連携融合事業である「エクストリーム・フォ トニクス」については,分子制御レーザー開発研究センターの再編を考えると共に,十分な研究資源が得られる様に 更なる要求を行っていく計画である。UV S OR 施設では,加速器の次世代化,ビームラインの強化を目指すと共に,他 機関との連携を強めていく。分子スケールナノサイエンスセンターに設置された 920MHz NMR については,その速や かな有効活用を目指して,先導分子科学研究部門に名古屋市立大の加藤晃一教授を招くと共に,将来の利用研究の拠 点化を目指していく。岡崎共通研究施設である計算科学研究センターにおいては,次期スーパーコンの導入を目指し た議論を進めているが,それに加えて,分子科学を基盤としバイオサイエンスをも包含した基礎学術分野におけるシ ミュレーションセンターとしての一大拠点の形成を目指した議論が進められている。装置開発室では,分子研外から の申請に基づく装置開発事業を開始する計画である。以上の諸施設の現状と将来計画についての詳細が以下の各節に まとめられている。
最後に,研究系と研究施設の再編及び人事構成のあり方等について,今後更に検討を加えていく予定である。